最近話題のNFT(非代替性トークン)ですが、どのような活用事例があるのでしょうか。
主なものとしては、次の3点になります。
- ゲーム
- アート
- 証明書
Contents
ゲーム内のアイテムやキャラを持ち出せる
世界的人気コンテンツである「ポケットモンスター」は、最初からメジャーだったわけではありません。
ヒットした理由はいくつかありますが、一つは「ポケモンを交換できる」ことです。
また、過去に入手したポケモンを、新作に持ち込んで戦わせることも可能となっています。
ただ、これができるのはあくまでも「ポケモン」というタイトルの中だけの話です。
別タイトルにポケモンを持ち出して、一緒に冒険をするような真似はできません。
こうしたゲーム内のキャラをNFT化することで、外部への持ち出しが可能になります。
あるゲームで一緒に苦楽を共にしたキャラを、別のゲームでも使うことがきるのです。
また、育てたキャラの性能が高ければ、マーケットプレイスで販売することも可能です。
キャラクターだけでなく、ゲーム内アイテムも販売できるようになります。
あるゲームで鍛えたカスタム武器を、他のゲームに持ち出して使えます。
武器の性能が高ければ、高い価格で売ることも可能です。
例としては、ネコを育てるゲーム「クリプトキティーズ」が挙げられます。
イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上の分散型アプリケーション(dApps)のひとつです。
育てたネコを、NFTとしてマーケットプレイスで販売可能になっています。
中には、数千万円で落札されたネコもおり、ちょっとしたニュースになりました。
ゲームを金銭につなげるという新しい遊び方を、NFTが提示していると言えるかもしれませんね。
デジタルアートを「本物」だと証明できる
デジタルアートの問題点のひとつは、複製が極めて簡単なことです。
ダウンロードしてコピー&ペーストすれば、全く同じものが無限にできてしまいます。
このため、実際には著作権者がいても、本物だと証明することが難しくなっているのです。
実際に、他人の作品を自作だと偽ってネットにアップし、問題になったこともあります。
これではデジタルアートの価値が上がらず、利益化も難しいですよね。
この問題の解決策のひとつが、デジタルアートをNFT化することです。
NFT化することで、ブロックチェーンによる「本物」の証明が得られます。
ブロックチェーンには改竄が極めて難しいという特徴があり、証明の信憑性は高くなります。
これによって、デジタルアートの金銭的価値は、急上昇しています。
NFT市場では、NFTアートが極めて高価格で落札されるケースが出てきています。
アートではありませんが、著名人のデジタルデータがNFT化されるケースもあります。
有名なのは、ツイッター創始者のジャック・ドーシー氏の最初のツイートです。
このツイートがNFT化され、約290万ドルで落札されたのは記憶に新しいところです。
デジタルアートやそれに類するものについての価値を高めているのが、NFTなのです。
改竄不可能な証明書を作成できる
紙の証明書の偽造が問題になるケースは、決して珍しいことではありません。
最近ではサッカー選手が偽造パスポートを使用し、大問題になったケースがあります。
また、ブランド品についても、偽造品が多数確認されています。
中には本物であることを証明する書類まで偽造しているケースもあるのです。
こうした偽造を防ぐため、NFT技術が活用されています。
代表的なものとしては、シューズメーカーのナイキです。
同社のシューズの所有者を対象としたNFTを作成し、ブロックチェーンに所有権の証明書を記録します。
こうすることで、偽造品ではなく、本物のナイキのシューズを持っていることが証明されるわけです。
また、ショッピングモールサイトのクリプトモールは、NFTを活用して本物の証明を行っています。
ネット通販の最大のデメリットは、実際に商品を手にとって確認できないことです。
大手であっても、偽造品を掴まされたという報告が見られます。
こうした問題点を解決するために、クリプトモールはNFTを活用した鑑定証明システムを導入しました。
ブロックチェーンに流通過程を記載することで、偽造品が紛れ込むのを防止しようというわけです。
これによって売り手は偽造品による損失を防げますし、消費者は確実に本物を入手できます。
また偽造品を購入したお金が、反社会的勢力に流れるのを防げるメリットもあるのです。
ゲームやアートに次いで、今後重要性が注目されてくるでしょう。
まとめ−今後はゲームやアート以外の分野でも注目を
NFTの活用事例としては、ゲームやアートが多くなっているのが現状です。
ただ、証明書のように、活用例が多くなくてもNFTの活用が重要な分野は存在しています。
今後の展開を注目していきましょう。
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